読む目的
- 過去に一度読んだがほとんど覚えていなく、内容を思い出すため
- いまの自分に必要な考え方はアート思考なのではないかと思ったため
読み終えた感想
個人的には、本書で伝えたかったことは自分なりの答えを求めながら生きることだと思いました。
その答えとは、他の人から提示されたものではなく、自分の心の中にある探究心や愛するものへの好奇心から導き出されるものです。
本書では「自分だけの答え」を見つけることをテーマとして取り扱っています。
この思考をアート思考と呼んでいて、これを学ぶためにアートの巨匠たちの素晴らしい作品を題材とし、授業形式でこのテーマを追求していきます。
一般的な「アート」という言葉の持つ印象をどんどん変化させていく授業は、どれも読み応えがありました。
その中でも特に最後のクラス6が心に残っています。
クラス6は、アンディー・ウォーホールの作品とMoMAを題材として扱っており、その中でもMoMAがパックマンのソースコードを展示しているという話に惹かれました。
私がプログラマーだからソースコードを展示しているという点が目に入ったのですが、MoMAのコレクションは、ゲーム作品(ソースコード)以外にも映像やウェブサイト、パフォーマンスの記録など、あらゆる表現方法によるものが含まれているようです。
ここに記載したものたちは美術品とあまり結びつかないかもしれないですが、MoMAは偉大なデザインを有するものであれば形は問わないという考えを持っていることを作者は伝えたかったのではないでしょうか。
これまでは美術館=アート作品を展示する場所だと思っていましたが、そうではない美術館もあるという点に度肝を抜かれました。
アート思考が足りなかった
本書で取り上げているアート思考は、芸術家だけでなく社会人にも求められる思考であると書かれていますが、音楽にも言えるはずだと思います。
自分なりの見方(聴き方)で音楽を解釈し、それを自分の音にするということは音楽家には必須のスキルと言えるのではないでしょうか?
私は本書を読むことによって、自分には「アート思考」というものが足りなかったと思い知らされました。
例えば自身の活動に当てはめてみると…Janne Da Arcの曲をコピーするだけでそれを自分の音にするということは全くやっていなかったわけではありません。
しかし、楽曲をコピーしている量と比較して比率はかなり低めでした。
この著書では
表面的な答えやただ人から言われたものを追いかけるだけの人を花職人
自分自身の内側に秘めている探究心や衝動に従って周りを気にせずに答えを求める人をアート思考を持つ人
と定義しています。
私がこれまでしていたことは花職人的なことばかりでした。
YouTubeに楽曲のコピーを上げていることも、楽しさや探究心だけでなく一定の成果を求めていたことも事実です。
なので、成果が出ないことや楽曲のコピーがうまくいかず苦戦するとやる気を無くしがちだったと思います。
私自身が探求したいことは何なのだろう?と考えた時に出てきたのは、自分の好きな音楽を探究し、新しい音楽を創ることでした。
ですが、これを今まで完璧には出来ていなかったことに気付きました。
アウトプット力もない
また、この本ではアウトプット鑑賞という作品を見て自分自身がどのように思うかを紙に書く鑑賞法が出てきます。
私はアウトプットが苦手でこれが上手く出来ませんでした。
今回、このような記事をアップしたのもアウトプット力を鍛えたいと思ったためです。
アウトプットする力も結局は数を重ねないと鍛えることは出来ないはずなので、今後は自分の考えや思ったことをどんどんアウトプットして、この力を鍛えていきたいです。
まとめ
私は普段本を読むことが多いのですが、感想などをアウトプットすることはほとんどありません。
そのこともあり、1年ほど前に読んだ本書の内容でさえあまり覚えていませんでした。(年齢的に記憶力が落ちていることもあるかもしれませんが…)
アート思考について学びたいと思い読んだ本書ですが、今まで気にしていなかった新たな面に気づくことができ、素直に「読んでよかったな」と感じる一冊でした。
人生が変わったというと言い過ぎかもしれませんが、この本で学んだことを今後活かしていきます。
ネクストアクション
自分に興味があるもの、好きなものを追求していく。
具体的には
- エレクトロスウィングが気になっている。これにギターをもっと加えたものが出来ないか?→今のところの結果はこちら。
- デザイン的にサイバーパンクが気になっている。これをもっと音楽的に追求ができないか?
自分なりの見方を身につけるため、目で見たもの、感じたものをもっとアウトプットする。本書に書かれていたアウトプット鑑賞の応用みたいな感じ。
- 本、アニメ、ドラマ、音楽など