はじめに
最新のトレンドについていろいろと調べていく中でかなり衝撃を受けたことが、本日取り上げるアシストスーツです。
「着るロボット」「パワードスーツ」など呼び方は様々なようですが、本記事では呼び方をアシストスーツで統一します。
このアシストスーツは、簡単に説明すると漫画やアニメで出てくる「着るだけで何か能力を得られるスーツ」のようなものです。
この内容を学んでいき、音楽にどのような影響を与えるか?を考えてみます。
アシストスーツとは?
これを身に着けるだけで襲い掛かってくる敵をぼこぼこに倒すことが出来る…とかではなく、これを装着すると日常生活における困ったことをサポートしてくれます。
具体的には以下の通りです。
- あまり力がない人でもアシストスーツを身に着けることで重い物を軽々と持ち運ぶことが出来る
- 物を持ち運ぶ作業において人間の筋力の負荷を軽減することが出来る
現時点では、工場や物流などで使われることが多いようです。
今後の世界にどのような影響を与えるのか?
他の人が経験・習得したスキルなどをクラウドにデータとして保存し、このデータをダウンロードしたアシストスーツを着ることで、同じ動きを再現出来るようになるようです。
こちらの記事により詳細がまとまっていますが、一言で表すと上記のようになると僕は判断しました。
僕が衝撃を受けたのは、他の人が習得したスキルを自分が苦労せずに再現が出来るということです。
個人が時間をかけて訓練して得たスキルが簡単に手に入るかもしれない…。
これまでの価値観が変わってしまいそうです。
記事では、例えとして以下の例を挙げています。
- DIYが苦手な女性がアシストスーツ(とARゴーグル)を身に着けて、簡単にDIYをこなす
- クロスカントリースキー選手が亡き父のデータを用いて練習する
この例を見ると、野球であろうとランニングであろうとより効率的な練習が出来るようになりそうです。
また、この技術を応用して世界のトッププロの技能を体験できるようにしていくことも考えているようです。
記事を見た限りは、この部分についてはまだ実現可否についてははっきりとしていないようですが、展望として掲げられているから、不可能ではないということでしょう。
近年、想像もしなかったことがどんどん現実になっていっていますが、まさか他の人が習得したスキルを体験出来る日が来るとは思いもしませんでした。
音楽に関連して考えてみる
音楽の演奏技術を再現可能…?
他の人が習得したスキルをアシストスーツを着ることで再現が出来ることを考えると、音楽の演奏技術も他の人が再現が出来てしまうのではないでしょうか?
僕はギタリストなので、ギターの観点で考えてしまうのですが、例えば『ジミ・ヘンドリックス』や『エドワード・ヴァンヘイレン』などの故人の方の技術を再現は出来ないかもしれません。
動きをデータで測定する必要があるようなので、データ化出来るのは存命の方のみでしょう。
存命のギタリストの方であれば、指を中心とした体の動きをデータ化すれば、アシストスーツを着れば誰でも超絶ギタリストになれるのではないのでしょうか…?
とパッと思いついたのですが、深く考えてみると様々な要因から難しいんじゃないかなと思いました。
意外と難しいのではないか?
これまで出ている情報から考えると何となくですが、表面的な体の動きしか再現できないのではないかと思ったためです。
歌や楽器を扱う方は分かると思うのですが、音楽って手足などをはじめとした目に見える体の部位の動きだけで演奏をしているわけではないんですよね。
また、体の構造が楽器の演奏の仕方にも影響が出ます。
例えば、ギターは手の大きさや指の長さなどが理由で、そもそも物理的に演奏が出来ないフレーズが発生しがちです。
そのため、アシストスーツで補うことは難しいのではないでしょうか。
歌で考えてみても、歌は口や喉などの体の構造が大きく声に影響が出ますし、息遣いが非常に重要です。
息遣いもアシストスーツで再現が出来るのか、というと完璧には出来ないと思います。
また、仮に上記の問題を解消出来たとしても、音楽理論(知識)という壁がまだ存在します。
音楽理論がないとアドリブが効かない
既存の楽曲を最初から最後までそのまま演奏出来るようになっても、少しアドリブを入れるとなると、音楽の知識が必要不可欠となります。
知識となると、体の動き云々ではなく脳・・・つまり、体内の問題になるため、アシストスーツの範疇ではなくなります。
「CD音源のように最初から最後まで完璧に演奏する」は可能だと思いますが、「ライブで観客の様子や自分の気持ちの高揚で、いつもと違うことをしてみる」はアシストスーツでは難しいのかな…と思います。
これを差し置いても、表面的な他の人のスキルを体験出来るというのは十分にすごいことだと思いますけどね。
それに今後技術が発展していけば「アシストスーツではなく別の技術で脳に直接知識をインプットして即座に利用可能になる」と言ったことも出来るようになる気がします。
アシストスーツ単体でなくても、アシストスーツと別の何かを組み合わせて、超有名ミュージシャンのように歌う!とか演奏する!と言った未来もそう遠くないと思っています。
まとめ
「あの人みたいに体を動かせればなー…」「非力だからこういうことは出来ないかな..」
こういった悩みはアシストスーツの技術が発展することで無くなるかもしれません。
アシストスーツによって、他の人のスキルを自在に扱うことが出来るかもしれないためです。
実際のところ、そう簡単に他の人のスキルをデータ化してアシストスーツで扱うというのが上手くいくものなのかは分からないのですが、実際に企業が目標として掲げていることからも全くの夢物語というわけでは無さそうです。
このアシストスーツがどのような未来を作ってくれるのか、常に最新情報をチェックしたいと思います!